弁護士に依頼した場合の金銭的なメリット

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 離婚をする際、財産分与や慰謝料、子どもの養育費など金銭的な精算をすることが少なくありません。

弁護士に依頼をしないでご自身で交渉を行って解決することもできますが、弁護士に依頼をした方が、ご自身で交渉をする場合よりも、より自己に有利な金額(請求する側の場合、どれだけ増額できるか。請求される側の場合、どれだけ減額できるか)で解決できることが多いです。

この場合、弁護士費用がかかってしまいますが、増額あるいは減額できる金額が弁護士費用を上回るのであれば弁護士に依頼することを検討してみてください。

 

1 財産分与について

夫婦の共有財産を折半する手続ですので、基本的には双方が管理している財産をもとになるようにしかなりません。

もっとも、以下のような場合には結論が異なってきます。

① 共有財産として計上すべき項目に見落としがある場合

この場合、共有財産の総額が変わってきますし、その結果、折半額にも影響が出ます。

ご自身で専門書やインターネットをみて勉強しながら交渉を進めていくのでもよいですが、見落としがあるかどうかは直接専門家に確認しておいたほうが無難です。

② 法的に争いの生じうる項目がある場合

裁判例の内容をきちんと把握しておかないと正確な処理ができずに自己に不利な条件を提示してしまうかもしれません。

③ 先方が財産の一部を隠している場合

まずは、先方に任意の開示を促しますが、弁護士から働きかける場合はご自身で働きかける場合よりも多少効果があるかもしれません。

また、先方が任意の開示をしない場合、裁判所に申し入れすることにより金融機関等から資料の提供を受けることができることがあります。これも手続を知っているのと知らないのでは金額に差が生じてきます。

④ 共有財産を折半にするのが妥当ではない場合

財産分与は、双方で支え合いながら生活していることを前提とした制度ですので、そうでない場合には折半とはせずに配分に傾斜をつけることが考えられます。

これも裁判例をきちんと理解しておけば、ご自身のケースで主張できるのかどうかを判断することができます。

>>財産分与についてはこちら

 

2 慰謝料について

慰謝料は、慰謝料発生の根拠となる事実について証拠があるかどうかが重要です。ですので、弁護士に依頼しようがしまいが結論に変わりはありません。

もっとも、支払う側とすれば、できるだけ慰謝料を払いたくないでしょうから、交渉が難航することが多いです。話がまとまらない場合、最終的には訴訟提起をして裁判所の判断を仰ぐことになりますが、証拠があるかどうか、あるとしてどれくらい証拠の価値が高いかという判断がつかないと交渉時にスタンスを間違えてしまうこともあります。裁判で認められる可能性が高いのであれば、強気で交渉できますし、そうでなければ慎重に交渉せざるを得ません。ご自身ではこの判断が難しいと思います。

>>慰謝料についてはこちら

 

3 養育費について

養育費は、双方の収入をもとに相場が決まっているので、財産分与と同様に基本的にはなるようにしかなりません。

もっとも、個人事業主の場合には確定申告書の細かい項目を主張して、収入を減らしたり、増やしたりできる場合がありますし、給与所得者の場合であっても収入を修正すべき旨を主張できるケースもあります。

これらの点については、ご自身で交渉しようとすると、どうしても見落としがちとなります。

>>養育費についてはこちら

 

4 婚姻費用について

これも養育費と同様に双方の収入をもとにした相場がありますので、基本的にはなるようにしかなりません。

もっとも、収入の修正について主張できる余地があるのは養育費の場合と同様です。

また、婚姻費用は離婚するまで継続的に発生するものですので、ご自身で交渉したことにより解決までが長期化すると、婚姻費用を支払う側にとってはトータルで支払う金額が増えることになります。

離婚は相手のある話ですので、弁護士に依頼することで解決までの時間が必ず短くなるというわけではありませんが、ある程度はそのような効果を期待してもよいと思います。

>>婚姻費用についてはこちら

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